下田

下田八幡神社例大祭

しもだはちまんじんじゃれいたいさい
日程/毎年8月14日,15日
時間/早朝6:30頃から22:00まで
場所/静岡県下田市街

問合せ/TEL.0558-22-1531(下田市観光協会)

アクセス/下田八幡神社まで伊豆急下田駅から徒歩5分

駐車場/下田小学校と下田公園入口駐車場は無料。市街地有料駐車場あり
注意/御神輿は2階以上の高さから見下ろさないようお願いします

 

 

下田市街の伝統的な夏祭り

毎年8月14日と15日に奉納される下田市街、下田八幡神社の例大祭です。別名「太鼓祭り」とも呼ばれているお祭りで、色鮮やかな太鼓台、御神輿、供奉道具が神社を基点に町へ繰り出します。祭衆が笛や三味線の音に合わせて太鼓を打ち、通りを練り歩く姿は下田の夏の風物詩です。祭恒例の太鼓橋や揃い打ち、花火など見所も多く、決まった時間に見せ場があるので、事前にチェックすることをおすすめします。
下田八幡神社例大祭は応神天皇を祭神とする下田八幡神社の例祭です。この様式は江戸時代の下田奉行・今村伝四郎正長公が寛永4年(1627年)以降に創設したもので、そのルーツは大坂夏の陣により大阪豊臣氏を下し、大勝した徳川方の軍勢が大坂城に入城した際に徳川の威風を示す陣太鼓を基調とした調べを、下田町民に伝え戦国の殺伐とした遺風と、地震・津波等により疲弊した町の人心の高揚と、街の活性化を目的として始められたと言われています。その後400年近く経った今でも下田の町内に生まれ育った人間なら、夏が近づけばお祭りの日を指折り数え、太鼓祭りの笛の音や腹に響く太鼓の調べを聴けば心は踊り、御神輿や道具の勇ましい掛け声に気持ちも体も沸き立ちます。赤ちゃんからその祖父祖母まで男も女もあらゆる世代が参加して楽しむお祭りです。

 

 

各所で上がる太鼓橋

この祭の見所の一つは太鼓橋です。太鼓橋とは威勢の良い掛け声で祭の若衆が、供奉道具と呼ばれる木で組んだ道具を連結し、両端から一気に中央に向かって押し上げてアーチ状にする技で、みんなの息が揃わないと綺麗なアーチを描けません。上手くアーチを描くと、観衆から拍手が上がります。空高く人の力で上がる太鼓橋はなんとも言えない迫力があります。太鼓橋が上がる場所と時間はあらかじめ決まっています。市街で配布されているマップに掲載されていますので、そちらをご覧ください。例年14日は4回、15日は10回ほど太鼓橋は上がります。

 

 

太鼓台が町を巡る

祭の行列は14日に下田八幡神社から10時半頃に出て(宮出)、各町(街中)を巡幸します。祭衆は市街の各町単位で太鼓台を所有しています。太鼓台は別名「太鼓祭り」と呼ばれる例大祭の特徴でもあります。江戸時代当時は太鼓台は20台程度あったと言われていますが、現在は14台の太鼓台が参加しています。頂部にはそれぞれ違う飾り物があり、よく見ると精巧な作りとなっていて、各町で大事に管理されています。祭行列はこの太鼓台を中心に各町の祭衆が行列となり町中を巡幸します。

 

 

祭りの音色が楽しめる揃い打ち

街中で偶発的に行われる揃い打ち。祭の行列が立ち止まり、路上で三味線と笛の音に合わせて太鼓を叩きます。決まった揃い打ちは14日の夜に行われるもので、例年は市街地東側の河岸通り(大川端)で19時20分くらいから始まります。また、この揃い打ちが終わった後は小規模ではありますが、花火の打ち上げがありますので、揃い打ちを見た後は合わせてお楽しみください。

 

 

夜宮の美しさ

夜は太鼓台や神輿に提灯を装飾します。祭の行列は一層華やかな様相となり、街を彩ります。提灯をよく見るとわかりますが、各町の太鼓台には参加する祭衆の名前が書かれています。

 

 

カッコよく艶やかな女衆

祭には女衆も参加します。髪を結い、きりりとした表情で笛を吹いたり、三味線を弾く姿は艶やかで美しくもあり、下田の女性の強さの象徴でもあります。

 

 

重さ1トンの神輿を担ぐ中老

きらびやかな神輿を担ぐのは中老の仕事です。重さ1トンの神輿を力強く担ぎ、次の担ぎ手に渡す際は、神輿を持ち上げて渡します。若い衆にはない、大人の男たちの気迫を感じてください。

 

 

宮入の熱気を体感

祭のクライマックスとなるのが宮入です。15日の20時から、供奉道具、御神輿、太鼓台の順に下田八幡神社に入っていきます。この時間の宮前は歩行者天国になり、多くの人が集い異様な熱気に包まれます。供奉道具による太鼓橋もこの祭の最後の見せ場となり、観衆の眼差しは暑く、綺麗に太鼓橋が上がると辺り一帯が歓声に包まれます。無事すべての宮入が終わると舞台のカーテンコールのように、祭衆が下田八幡神社から登場し、各町へと帰っていきます。祭が終わってしまう名残惜しさが観衆にも伝わります。

 

 

手染めの肉襦袢とグッズ

祭衆が着る肌色の肉襦袢は、男衆が着るこの祭の伝統的な衣装です。実はこの肉襦袢は今でも街中で作られています。相馬京染店さんが店の裏の中庭で梅雨の季節の晴れた日に一枚一枚丁寧に手染めしています。柄は各町によって、龍や獅子、雷神や般若などモチーフは異なります。それぞれオリジナルの版があり、一反ずつ色つけをしていきます。その長さ約12mでこれを3分割して、肉襦袢が3着できます。この肉襦袢ですが、一般の方でも相馬京染店さんで購入可能です。また、オリジナルでハンチング帽やバッグなどを作っていますので、購入を希望される方は直接お立ち寄りください。

 

 

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